オバマ政権の「リバランス」と冷戦のアナロジー
5月28日のオバマ大統領の陸軍士官学校での演説と、31日のヘーゲル国防長官の第13回アジア安全保障会議での演説の内容を要約すれば、米国にとっての最大の脅威はテロリズムであり、地域安全保障については選択的に関与し、当該地域の同盟国・パートナー国の自助努力を支援するというものといえる。強制歳出削減などにより、求められる対外政策と実際に投入できる資源の差、いわゆる「リップマン・ギャップ」への対応を余儀なく...
View Article論評:中野剛志「覇権国家アメリカ、転落の時」(『Will』8月号掲載)
中野剛志氏は標記論稿で、ウクライナ危機は唯一の覇権国家アメリカがその地位から転落する契機であるとする。果たしてその議論は妥当であろうか。本稿では「リベラルな国際秩序」「穏健な覇権国」の観点から反論を試みる。 --------------------------------- 1.中野氏の議論の概要...
View Article「単純化」の議論の果てに・・・(論評:中野剛志・佐藤健志「日米関係のコモン・センス」『Voice』9月号掲載)
本対談は、佐藤氏の近訳『コモン・センス』(トマス・ペイン著、PHP出版)を土台に進む。はじめに、独立前のアメリカが対英追従に甘んじていたことと、戦後日本が対米追従に甘んじていたこととの類似性を指摘する。次に、「親米保守」「反米保守」「左翼」が「アメリカを強い」と認識しているという点で共通しており、アメリカが衰退する覇権国であるという現実から目を背けていると断罪する。続いて、現在のアメリカがウィルソン...
View Article9月1日付拙稿への「論評?」
9月1日付で掲載した拙稿(real-japan.org/?p=1806)に対し、佐藤健志氏がご自身のブログで2回に渡り拙稿を論評している。以下のリンクを参照されたい。 単純化もできない議論の果てに(1) | 佐藤健志 official site ”Dancing Writer” 単純化もできない議論の果てに(2) | 佐藤健志 official site ”Dancing Writer”...
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